排水ピット内のガス測定方法|どこを測定するべき?

排水ピット内のガス測定は「どこを測るか」が重要

排水ピット内作業では、作業前のガス測定が欠かせません。

しかし、「測定器を入れて一度測ればよい」わけではありません。

排水ピット内部ではガス濃度が均一ではなく、位置によって大きく異なる場合があります。

特に硫化水素(H₂S)は空気より重いため、測定位置を間違えると危険な濃度を見逃してしまう可能性があります。


なぜ排水ピットでは測定位置が重要なのか

排水ピットでは、

  • 汚泥
  • 有機物
  • 排水の滞留

などによって硫化水素が発生することがあります。

発生した硫化水素は、換気が不十分な環境では下部へ滞留しやすくなります。

そのため、

  • 上部だけ測定する
  • 入口付近だけ測定する

といった方法では、実際の危険性を正しく把握できない場合があります。


硫化水素は排水ピットの下部に滞留しやすい

硫化水素は空気より重いガスです。

そのため、

  • ピット底部
  • 配管付近
  • 汚泥堆積部
  • くぼみ

などへ集まりやすい特徴があります。

特に長期間清掃されていない排水ピットでは、底部付近で高濃度になっている場合があります。


測定は上から下へ順番に行う

排水ピットを測定する際は、

  • 上層
  • 中層
  • 下層

の順番で測定します。

これは、安全確認を行いながら測定するためです。

また、複数の高さで測定することで、ガス濃度の偏りも把握しやすくなります。


排水ピットの作業前測定手順

一般的には次のような流れで行います。

  1. 排水ピットを開放する
  2. 上層を測定する
  3. 中層を測定する
  4. 下層を測定する
  5. 必要に応じて換気を行う
  6. 再度測定する
  7. 安全確認後に作業を開始する

作業を急ぐあまり測定を省略すると、硫化水素中毒事故につながる可能性があります。


作業前測定だけでは不十分な場合もある

作業開始時に安全な状態であっても、

  • 排水の流入
  • ポンプ稼働
  • 換気状態の変化

などによって環境が変化する場合があります。

そのため、

作業前測定

作業開始前の安全確認

作業中監視

作業中の濃度変化の監視

を組み合わせることが重要です。


携帯型ガス検知器による作業中監視

排水ピット作業では、作業者自身がガス検知器を携帯して作業することが一般的です。

継続監視を行うことで、環境変化による危険を早期に察知できます。

硫化水素は臭いだけで安全を判断できないため、測定器による監視が重要です。


WatchGas PDM+硫化水素ガス検知器(7192000)

排水ピット内作業での硫化水素監視には、WatchGas PDM+ 硫化水素ガス検知器(7192000)が活用できます。

本製品は硫化水素(H₂S)専用の携帯型ガス検知器です。

危険な濃度を検知すると、

  • 95dBブザー
  • 赤色LED
  • バイブレーション

によって作業者へ警報を通知します。

主な仕様

項目内容
型式7192000
測定対象硫化水素(H₂S)
測定範囲0~100ppm
分解能0.1ppm
測定方法拡散式
測定原理電気化学式
保護等級IP67
防爆認証ATEX、IECEx、CE
重量93g

向いている用途

  • 排水ピット作業
  • 汚泥処理設備
  • 排水処理施設
  • 地下設備点検
  • マンホール内作業
  • 巡回点検

排水ピットや排水設備で使用する携帯型硫化水素ガス検知器を検討している場合は、WatchGas PDM+ 硫化水素ガス検知器(7192000)の仕様をご確認ください。


【関連記事】

硫化水素ガスとは?人体への影響と中毒事故を防ぐポイント

硫化水素ガス検知器の選び方|マンホール内・排水設備で確認したいポイント

マンホール内作業で硫化水素測定が必要な理由|発生原因と安全対策

排水設備・汚泥設備で硫化水素が発生する原因とは?発生メカニズムと安全対策を解説

硫化水素ガス検知器と4ガス検知器の違い|どちらを選ぶべき?

硫化水素ガス検知器の日常点検とは?使用前に確認したいポイント

マンホール内のガス測定方法|硫化水素はどこで測定する?

硫化水素と酸欠はなぜ同時に発生するのか?マンホール内・排水設備で注意したい危険性

硫化水素ガス検知器のアラーム設定とは?TWA・STELの意味を解説

一覧へ戻る